年齢を重ねるごとに心配になるのが、婦人科系の病気です。
この年齢になると、私の周りでも何人かの友達が婦人科系の病気で治療を受けた経験を持っています。
子宮内膜症や、子宮頚管の炎症、その他感染症など、婦人科系の病気と行ってもさまざまなものがありますよね。
その中でも、卵巣嚢腫という疾患をご存知ですか?
卵巣嚢腫とは、名前の通り卵巣に嚢腫と呼ばれるできものができてしまう疾患です。
しかも、卵巣腫瘍は自覚症状がないコワイ病気だとされていて、知らない間に悪化して取り返しのつかないことになっている場合もあるんです。
・・実は私も偶然に卵巣嚢腫が見つかって、要観察の末、腹腔鏡手術をした経験があります。
痛みもないし、自覚症状がなかったので、あのまま気付かずに放置していたらと思うとぞっとします。。。
そんな、恐ろしい病気は一体どのように対策すればよいのでしょうか?
今回は、そんな卵巣腫瘍について詳しく調べてみました。
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この記事の目次
卵巣嚢腫の症状とは?
卵巣嚢腫は症状がない!?
そもそも卵巣とは、子宮を中心とした両側に存在するクルミサイズの臓器です。
そんな小さな臓器ですが卵巣は人間の体の中にある臓器の中でも「沈黙の臓器」の1つであるとされています。
「沈黙の臓器」と呼ばれる理由は、なにかトラブルが起こった時に、症状が現れにくいことが理由になっています。
そのため、卵巣嚢腫ができたとしても、初期段階の場合、特に症状が現れません。
卵巣嚢腫が初期の段階で見つかるとすれば、不妊検査など、他の検査をしているときに、たまたま嚢腫が見つかるようなケースが多いようです。
卵巣嚢腫が進行すると次第に症状が
初期の段階で気づかない卵巣嚢腫も、段々と嚢腫が大きくなり進行してくると、少しずつ症状が現れ始めます。
まずは嚢腫が大きくなることによるお腹の張りや違和感です。
卵巣自体は腹壁の近くに存在しているため、卵巣が大きくなると腹部が引っ張られるような軽い痛みを感じることがあります。
しかし、基本的に生理痛がひどい人や、普段痛みを我慢してしまう人にとっては、見逃しがちな症状です。
それでも気づかない場合は激痛になる場合も
痛みを少し感じるようになっても、生理痛だと片付けて放置してしまう場合、卵巣嚢腫はどんどん大きくなり、時には赤ちゃんの頭ほどの大きさになることさえあります。
そして、突然下腹部に強い痛みを感じてショック状態になり、嘔吐してしまう場合があります。
ここまでくると、卵巣が茎捻転という症状を起こしている状態になっています。
そしてここまでくると、緊急の手術が必要になります。
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卵巣嚢腫の原因とは?
卵巣嚢腫は分泌物などが袋の中に溜まってしまうタイプやコブ状のものができてしまうものなど、さまざまなタイプがあります。
そのため卵巣嚢腫の原因は、現在のところはっきりとは分かっていないことの方が多いようです。
現在はっきりと分かっている卵巣嚢腫の1つにチョコレート嚢腫があります。
卵巣嚢腫の1つチョコレート嚢腫
チョコレート嚢腫とは、卵巣がチョコレート色になってしまう嚢腫のことで、これに関しては子宮内膜症の1種であることが確認されています。
子宮内膜症とは、本来子宮の中にしか出来るはずのない、子宮内膜が卵巣にできてしまうことが原因となり起こります。
本来子宮の中にできた子宮内膜は、ホルモンの働きによって、1回の生理周期で増殖し厚みをまして、やがては剥がれ落ちて血液とともに排出されます。
しかし、卵巣に子宮内膜ができると、剥がれ落ちた子宮内膜が排出されずに卵巣内に溜まっていきます。そして、溜まった子宮内膜が酸化してチョコレート色に変化します。
このように、チョコレート嚢腫が原因の卵巣嚢腫がありますが、子宮内膜症自体の原因も現在のところ定かではありません。
その他の原因ははっきりとは分かっていない
先ほども説明した通り、卵巣嚢腫の原因はチョコレート嚢腫以外ははっきりした原因がわかっていません。
しかし、そのなかでも原因である可能性としてあげられているものはあるようです。
現代女性の月経の変化
現代の女性は、昔の日本人女性に比べて初潮の年齢が早くなったとされています。
そして、閉経を迎える年齢も昔より高齢化しており、月経のある期間が昔の女性よりも長くなっているとされています。
そのため、女性ホルモンが分泌している期間も昔に比べて長くなっていて、それが原因になっているのではないかとされています。
出産年齢の高齢化
昔の日本では十代で子供を産むのが当たり前の時代もありました。
それが、現代では生活環境の変化や女性の社会進出などにより、出産年齢が年々高くなってきています。
最近では30代で初産というのも全く珍しい話ではなくなってきましたよね。
近年卵巣腫瘍を含む婦人科系の原因不明の疾患に悩まされる女性が増えたのはこのためではないかともいわれています。
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治療方法や入院期間、手術費用など
原因不明で自覚症状を感じにくいとなると、卵巣嚢腫は、女性にとって、ちょっと怖い病気ですよね。
では、卵巣嚢腫がもしもできてしまった場合、どのように治療を行なっていくのでしょうか?
卵巣嚢腫の治療には症状は嚢腫の状態によっても治療方法が変わるようです。
薬物投与での治療
チョコレート嚢腫などの場合は、生理周期によって子宮内膜が増殖したり剥がれ落ちたりするというところまでは分かっていますので、生理周期自体を、薬物投与によって止めてしまうという方法があります。
これには2種類の方法があり、人工的に妊娠した状態を作り出す治療法、もしくは人工的に閉経した状態を作り出す方法が用いられます。
また、この場合は入院が必要ありません。
生理周期が止まってしまえば子宮内膜が変化することもなくなりますので、嚢腫は次第に小さくなります。
しかし、薬の投与を止めてしまえば生理周期は元に戻りますので、根本的な治療ではありません。
腹腔鏡下手術
根本治療を行なう場合で、卵巣嚢腫がまだそれほど大きくなっていない場合、お腹に1cm程度の穴を数カ所あけて、腹腔鏡という小型カメラとようなものと医療器具を挿入し、卵巣の様子をモニターで確認しながら治療をする腹腔鏡下手術というものが行なわれます。
小さな穴を数カ所空けるだけですが、基本的には全身麻酔となり、入院も1泊〜1週間程度は必要になり、その後2週間程度の経過観測のための通院が必要になります。
腹腔鏡下手術は、保険が適用される手術ですので、およそ10万〜20万円程度の費用がかかる場合が多いようです。
開腹手術
腹腔鏡下手術では治療できないほどの大きさの嚢腫の場合や、卵巣自体を摘出する必要がある場合などに用いられる手術です。
お腹を5〜cm程度開腹し、医療器具を用いて、嚢腫を摘出したり、卵巣自体を摘出します。
この場合も全身麻酔で手術が行なわれ、入院が10日〜2週間程度必要となり、経過観測のため、やはり数週間おきに病院に通院する必要があります。
こちらも保険が適用される手術ですが費用が25万〜30万程度になるところが多いようです。
ただし、開腹手術は高額医療保険請求の対象となりますので実質の負担金額はおよそ、10万〜15万程度が多いようです。
費用が気になる場合には事前問い合わせを
費用のおおまかな目安を紹介させて頂きましたが、実は治療を受ける病院やクリニックによっても費用はさまざまです。
また、入院の場合は、部屋が個室なのか相部屋なのかによっても費用は変わります。
このため、詳しい費用が知りたい場合には、事前に治療を受ける病院に問い合わせをしておくことをおすすめします。
発見がしにくい卵巣嚢腫ですが、見つかった場合には早めに治療を行なうことによって、再発を防ぐこともできます。
このため、卵巣嚢腫が見つかった場合には、放置せずに病院でしっかりと治療を行ないましょう。
私は、ものすごく痛いと言われている卵巣の捻転の不安を抱えて過ごす事が怖くて手術を決めました。・・痛がりなもので(^^;